2005/11/03

「使徒の働き」の読み方

今日から3日間の「使徒の働き」の学びが始まった。
Acts: Keys to the Establishment and Expansion of the First-Century Church
との題名が付けられている通り、初代教会の確立と拡大の鍵を知るためのものだ。

実際の中身に入る前に、まず一つの文献を読んだ。
「使徒の働き」で教えられている事を解釈する能力が十分でないため、
結果として、教会に様々な教派が生み出されてしまったという。
("Acts-The Problem of Historical Precedent," Gordon Fee and Douglas Stuart)
「使徒の働き」にある初代教会のあり方に、現代の教会そのものの規範を求めようとして
読み始めると、どこで線引きをしたらよいのかの判断が難しい。
また「使徒の働き」が物語形式で書かれているため、
単なる「物語」として読み過ごしてしまう可能性がある。

さてさて、本郷台キリスト教会の「ミッション3000」というビジョンは、
「初代教会の姿に教会のあるべき姿のモデルを見出す」との考え方に基づいている。
そういう意味で、「使徒の働き」に書かれている初代教会のあり方を
どのように見るか、解釈するかに確信を持つことは、決定的に重要なことだ。

そこで、読み手が勝手に判断するのではなく、著者であるルカがどの様な意図をもって
(もちろん聖霊によって)この書物を書いたのか、何を言おうとしたのかを知る必要がある。
それを知るための鍵は2つ。
1.「使徒の働き」の中で、ルカが所々締めくくりの言葉を入れている。
  その締めくくり方で、ルカがどのような意図をもってこの書物全体を構成したのかを知る。
2.ルカの福音書のはじめに、ルカは書物を書いた意図を述べている。
  「使徒の働き」は別の書物だが、ルカのその意図は福音書に留まるものではなく、
  「使徒の働き」にも適用して考える事ができる。(という聖書的な裏づけがある)

と、まあ、こんな議論を、ソクラテス式問答で行なうというプロセスで学びは進められる。 この学びが効果的なのは、「徹底的に考え抜く」という事をディスカッションの中で強いられるという部分だろう。

単なる知識を問うのではない。
真の意味で「聖書的に考える」、そして「聖書的に生きる」ためには、
こういうプロセスの訓練が必要なのだ。

しかし、「これが答えです」という教え方をしてくれないのは、疲れるし、時にフラストレーションがたまる。(ToT)
でも、今まで自分にはとても理解不能と思っていた、聖書の中の真の教えに 確信をもって目が開かれることの喜びにまさるものはない。

聖書に対してのワクワク感が拡げられた感じ。
うれしい!

目標は知識ではない。
しかし、正しい知識に基づいた「知恵」は必要だ。
C-BTEで理解している「神学」とは、まさにこの「知恵」を得ること。

ミッション3000の土台が、自分の中に、よりしっかりと据えられる事を期待している。

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